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オープンソースソフトウェアの世界
ソフトは自由になる ... (ユビキタス情報社会を支えるソフトウェアの世界 第5回:菊地時夫)
オープンソースとは
- オープン = 公開
- ソース = プログラム
- ソフトの動作の秘密が全部わかる
オープンソースソフトを使って
- 高知大学気象情報頁
- FreeBSD
- Apache httpd
- 画像処理 (Python PIL)
オープンソースでないソフト
- Windows XP
- Microsoft Office, 一太郎
- 会計ソフトとか、いっぱい
- ライセンス条項 ... 本やCDと違う
ライセンスの例(Microsoft Office 製品)
- 基本的にコピーを作成して使用することはできない
- 無体財産権 ... マイクロソフト社が所有
- 購入したのは「使用権」
- 逆アセンブルなどの方法で解読してはいけない
- 保証の限定・免責条項
オープンソースソフトは無料
- フリーソフトとも言う
- ソース公開=誰でもコピー可
- プログラマはボランティア?
プログラマが要求したオープンソース
- M 社に雇われた A さん
- ン年間にわたって M 社のソフトを書いてきました
- 蓄積したノウハウ(ソースコード)を元に故郷で独立したいと思いました
A さんは人事に相談しました
- 辞めるの?別にいいけど、これにサインして
- ... 在職中に書いたプログラムは会社の資産であり、退職後は利用してはならない
- え?あんなに沢山コード書いたし、これからも使えるのに?
- だめ!
プログラマの本音としては
- 自分が書いた便利なプログラムは
- 独立してからも使いたい
- そこで、--> 裁判?
- はじめから公開しよう
- フリーソフトウェア財団 Richard Stallman
オープンソースのライセンス
- コピー可・再配布可
- ライセンス条項を取り除いてコピー・再配布してはいけない
- (CDなどで)有料配布可
- 商用ソフトに組み込み可
- 変更可
- 変更部分は公開すること(GPL)
- 変更部の公開義務無し(BSD/Apache)
オープンソースの思想
- Eric S. Raymond
- 伽藍とバザール (The Cathedral and the Bazaar)
- ノウアスフィアの開墾 (Homesteading the Noosphere)
- 魔法のおなべ (The Magic Cauldron)
伽藍とバザール
- 伽藍方式の開発
- 伽藍(僧院)に集まって、選ばれた者がリーダシップ
- バザール方式の開発
- 開発者も利用者もごちゃまぜ
- よい意見・みんなに支持される意見は取り入れる
- その時々でリーダが変わる
ノウアスフィアの開墾
- ノウアスフィアとは
- 実体の無い観念(アイデア)
- 思考空間
- 他人の土地は開墾できない
- 他人のアイデアを基に新しいアイデアを産み出すことはできる
- 特許による保護もあるが、、、
- 交換経済ではなく贈与文化
魔法のおなべ
- 「共有地の悲劇」への反論
- Tragedy of Commons
- 共有地の収穫を取っていくだけで、耕す人がいないので、みんな貧しくなりました。
- アンチ共産主義?
- ソフトは使っても減らない
- 小さな貢献の対価を回収できない
- JASRAC みたいのもあるが
- レシピを撒いて、レストランを開く
オープンソースは小さな貢献の集積
- とりあえず、只なので利用させてもらう
- 利用法でわからないことがある
- ユーザコミュニティに質問する
- わかるようになってきた
- 他のユーザの質問に答える
- 物足りないことがある
- ソースコードを読む
- 開発者コミュニティに質問する
- コードを修正する(パッチ)-> 公開
たとえば Mailman
- メーリングリスト管理プログラム
- メルマガ・討論
- ウェブ・インタフェース
- ユーザコミュニティ
- 開発サイト
オープンソースは思想であり文化となる
- コピーして減らないもの
- 商業的に採算が合わないもの
- 合うかどうかわからないもの
- --> Creative Commons
- 他の仕事で飯が食えれば